家政経済学科の授業「フィールドスタディ」では、学内での講義と現地での実習を通じて、社会の現実に触れながら自ら課題を考察する力を育みます。
今年度も福島県の農村地域を訪れ、学生たちが地域の方々と交流しながら、食やエネルギー、暮らしのあり方について学びました。
第3回となる今回は、家政経済学科1年生 W.Yさんによる体験レポートを紹介します。
■ 参加のきっかけ
学部説明会(進路相談など)でこのフィールドスタディの話を聞いたとき、教室では味わえないリアルな学びができると感じ、参加したいと思いました。
普段の生活では食べ物の背景を意識することは少ないですが、実際に畑に入り作業を体験することで、当たり前にある「食」のありがたさを実感できると思いました。
また、震災後の福島で暮らす方々と直接関わることで、地域や人の思いに触れ、自分自身の視野を広げたいと考えました。
■農村ステイでは、どのような体験をしましたか?
一日目は、お昼におにぎりときゅうり、なす、トマトといった新鮮な野菜をいただき、夕食にはそれぞれが手作りしたピザを楽しみました。体験としては里山周辺を散策し、植物や環境の説明を受けながら、福島の現状について学ぶことができました。
二日目は二手に分かれて活動し、一方はアスパラガスの収穫から梱包までを体験し、もう一方は牛への餌やりやじゃがいも収穫、草むしりを行いました。牛にはきゅうりやアスパラガスを餌として与える体験もあり、普段触れることのない畜産の現場を間近に感じることができまし た。さらに川遊びや防災体験も行い、自然の中で身体を動かしながら学びを深めました。夕食はみんなでカレーを作り、素揚げしたナスやピーマン、アスパラガスを添えて味わいました。 どれも新鮮で、手作りならではのおいしさがありました。
三日目はワークショップを行い、班ごとに「福島から学ぶ課題」や「地域のリアル」「私たちの 未来」について意見を出し合いました。発表では、学びをここだけで終わらせず、東京に戻っ てからも福島の魅力を発信し続けることの大切さを実感しました。その後は梅干しやしそなど を具に自分たちで握ったおにぎりと、野菜たっぷりの味噌汁、漬物をいただき、最後に二日目 に収穫・包装したアスパラガスをお土産として受け取りました。
■どのような気づきや学びがありましたか?
里山散策や農作業を通して、環境や土地の変化が人や動物、農業や資源利用にどれほど影響するかを実感しました。70年前に植えられた木を伐採して道を作ることで新たな植物が芽吹く一方、熊の住処が失われ人里に降りてくることもあると知り驚きました。
アスパラガスの収穫では、ハウス内でしゃがみながら作業するため腰が痛くなるなど、思った以上に体力が必要で、育てることの大変さを肌で感じました。また、かつてキノコ栽培が行われていた土地が太陽光発電に変わり、農業ができなくなっている現状や、ソーラーパネルの将来的な廃棄問題も学びました。さらに、お米や野菜の価格の問題から、私たち消費者が安い商品を選ぶことで農家の利益が減ることも理解し、日常の選択が地域や自然に影響していることを実感しました。
こうした体験を通して、未来を見据えた環境や地域への意識の重要性を考え、自分の行動や考え方を見直すきっかけになりました。
■ 最後に、印象に残ったことや感じたことを教えてください
一番楽しかったのは、一日目の夕食で体験したピザ作りです。生地を丸く薄く伸ばすのは思った以上に大変でしたが、自分の好きな具材を自由に載せ、新鮮な野菜やチーズをたっぷり乗せて焼き、みんなで食べる楽しさは格別でした。
現地での思い出としては、お世話になった農家の方々が福島や日本の未来について熱く語ってくださったこと、里山散策での貴重なお話しゃ験は日常生活や消費者としての選択、環境意識にもつなげられると感じました。
皆さんにもぜひこの授業を受けて福島を訪れ、自然や新鮮な野菜を体験し、地域の人々の思いや魅力を直接感じてほしいと思います。










