卒業生にお聞きしました!


第1回

すべての若者が「働く」と「働き続ける」を実現できる社会へ

~深谷友美子氏(認定NPO法人 育て上げネット 執行役員)~


認定NPO法人 育て上げネット

執行役員 深谷友美子氏

学科の卒業生である深谷友美子さんは、「生活」の視点を生かし「若者支援」に関わる社会課題解決に取り組んでこられました。

 

若者の「ひきこもり」や「ニート」の問題が、メディアでも近年、よくとりあげられるようになりました。みなさんたちが耳にすることの多い社会的課題の一つかと思います。

深谷さんが執行役員を務められている認定NPO法人「育て上げネット」は、ニートやひきこもりの方を含め、さまざまな事情のために無業の状態にある若者が、「働く」を通じて社会とつながるためのサポートを行っている団体です。具体的には就労基礎訓練プログラム「ジョブトレ」や、働けないわが子を抱える保護者を支援する「結」、そして無業化の予防を目的とした「セーフティネット型のキャリア教育」の提供などに取り組んでいます。キャリア教育では、「未来志向型のキャリア教育」とともに、この「セーフティネット型のキャリア教育」を両輪としてきちんとまわすことが大切ですが、後者は学校教育の中で見落とされがちでした。「育て上げネット」は主として卒業後の進路が多様な高校の生徒を対象とした金銭基礎教育プログラム「MoneyConnection®」などを通して、生きていくために必要な情報を提供しています。

 

育て上げネットの理事長の工藤啓氏は、著書『NPOで働く:「社会の課題」を解決する仕事』で、深谷さんについて次のように紹介しています。

 

〔…〕CSRなど企業との協働事業で苦戦続きの育て上げネットに救世主として現れたのが深谷だった。大手旅行会社で約20年。経営戦略、人材開発を担ってきたバリバリのキャリア。2005年頃、僕がお手伝いをしていた都内の若者支援機関にボランティアとしてかかわっていたときに知り合った。当時、ボランティアのメンバーは複数いたが、深谷は明らかに異彩を放つ存在だった。前面に出るわけではないのだけれど、一歩引いたところから本質的な助言をする。想いからの拙速な行動にちょっとした「仕組み」のスパイスを利かせてくれた。(工藤, 2011, pp.107-108,文中の太字化は筆者加筆)

 

仕事の仕組み、すなわち、経営学で「ビジネスシステム」と呼ばれるものをきちんとつくれないと、どんなに素敵なアイデアや大事な理念も、持続可能なものになりません。持続可能なビジネスシステムは、情報の循環、お金の循環、その事業に関わる人々の心のエネルギーの循環をつくりだします。そのような仕組みを社会的事業でつくりだし、「育て上げネット」で重要な役割を果たらしてこられた深谷さんに、家政経済学科の在学生がインタビューしました。

  • 第2回 大学生活編
  • 第3回 就職活動とキャリア・チェンジ編
  • 第4回 学科の特色が生きる仕事
  • 第5回 在学生のみなさんへ

第2回「大学生活編」は2022年1月14日、公開予定です。

どうぞお楽しみに!

 

(家政経済学科教員 額田春華)