6月25日(水)、家政経済学科専門科目「経営戦略論Ⅰ」(額田先生ご担当)の授業内で、2012年卒業生の福田未来さんをお迎えし、公開講座「女性起業家のライフ・キャリアデザインを聞く」を開催しました。
当日は、「“好き”と“働く”をつなぐ起業とキャリアデザイン」をテーマに、ご自身のこれまでの歩みや、働き方についてのリアルなお話を聞かせていただきました。
現在、“字を書くこと”を仕事に、筆文字による表札や礼状、願書、さらにはラブレターや婚姻届まで──ユニークな代筆サービスを展開している福田さん。フリーランスとして事業を育てながら、2児の母として子育ても両立されている等身大の姿は、学生たちにとって前向きな気づきのきっかけとなりました。
講義では、学生時代から会社員時代、そして副業としてのスタートから開業に至るまでの道のりを、リアルな経験談を交えて語ってくださいました。
「やりたい!」と夢中になって挑んだスポーツ業界での就職活動の挫折、住友商事で感じた劣等感とその乗り越え方、そして“字を書くこと”という自身の強みを見出し、仕事へと育てていくまでの歩みが丁寧に語られました。
また、「住友商事を辞めてまで挑戦するなんて」と言われながらも、自分の“やってみたい”という気持ちを大切にして飛び込んだ東京オリンピック・パラリンピック組織委員会での勤務や、その後の起業・出産という大きな転機についてもお話がありました。
「仕事は、“頼まれること”から育つ」。
はじめは友人から頼まれた結婚式の宛名書きがきっかけとなり、そこから口コミで依頼が広がっていったというエピソードには、“自分にしかできないこと”を少しずつ形にしていく過程のリアリティが詰まっていました。
さらに、子育てとの両立や時間の制約のなかで、「教える」「伝える」「お願いする」といった役割も取り入れながら、一人に依存しない働き方を模索する現在の挑戦についても語ってくださいました。
講義後は、学生たちから多くの質問が寄せられました。中でも関心が高かった質問をご紹介します。
Q:自己分析をしている中で、自分の強みが分からなくなってしまったのですが、どうやって自分の強みを見つければ良いのでしょうか。
A:
福田さんは「自分の中で“これだけは頑張った”と言える経験が一つでもあるなら、その経験を通して得た姿勢や考え方を企業や職種とどう結びつけられるかを考えることがいいのでは」とお話しされました。
福田さんは最後に、学生たちへ次のようなメッセージを贈ってくださいました。
「好きなことは、育てることができる」
「“やりたい”を口に出すと、仕事につながる」
「自分の“ちょっと得意”を、必要としてくれる人は必ずいる」
キャリアや起業というと、どこか特別なもののように感じられますが、福田さんの歩みは、日常のなかの小さな「好き」や「得意」を育て、続けることで形にしていくことで、自分らしい働き方を築いていけることを教えてくれました。
今回のご縁をきっかけに、福田さんの「手書きのしごと」として、卒業生インタビュー企画「卒業生にきくカセケイとは?」ポスターの文字を福田さんに書いていただくことになりました。
こちらは8月のオープンキャンパスにてお披露目予定ですので、ぜひご注目ください!
福田さんの活動の様子は、Instagramでも発信されています。興味のある方はぜひフォローしてみてください。
福田さん、このたびは心に残るお話を本当にありがとうございました。
▶カセケイInstagramでは、当日の講座の様子とアフタートークをリール動画で公開予定です!こちらもご期待ください♪